Simple life*

見たこと聞こえたこと感じたこと思うまま

炭を焼くということ

家から車で15分
道なき道を進むと見えてくる灯り・・・
 
覗いてみると、どっしりと大きな釜がたたずんでいます。
釜の中の温度は1000度を超え、
釜の入り口から見える真っ赤な炎は
これでもかと言わんばかりに燃えている。
釜に近づけば、肌が焼けるように熱い。
そんなところで、職人たちが
汗を流しながら作るのは、備長炭
 
釜入れ準備から釜出しまですべて手作業。
その中でも1番大変な釜出しをお手伝いさせてもらいました。
 
感想としては、とにかく熱い。
暑いんだけど、というよりか熱い。
暑いから、って夜中の涼しい時にやるけど、熱い。
釜の2,3m手前で熱い。
だから、釜出しの器具も3mくらいあるものを使います。
釜から出した炭に灰をかけるのもすべて手作業。
これがまた重労働で、足腰にくる。
とことん体を駆使して、傷めつけてる・・・
 
本当に大変そうだけど、
そんな職人たちの姿が本当にかっこいい。
汗を流しながら、息を切らせながら、
一生懸命に釜出しをすすめていく。
休憩中は楽しい話、時々まじめな話。
夕方から次の日の昼前まで一睡もしないのに、
釜出しをすべて終え、最後に「お疲れさま」と
言うときの笑顔は本当に眩しい。
 
どんどん機械化が進んでる今、こうやって
ひとつひとつ手をかけて作られているものがどれだけあるんだろう・・・
機械はとても便利で、人手もいらないし、
大した体力もいらないし、大量生産もできる。
でも機械が作ったものは、そのものの価値でしかないんよなあ
人が手間を時間を体力をかけて作ったものは、
そのものの価値以上の価値がある。
・・・と、思うんだけど、
世に出回っているものはきちんと正当な
価値をつけられているのかわたしにはわからない。
というか、そもそもものに感じる価値ってみんな
一緒じゃないと思うから難しいよなあって思います。
 
改めて思ったのは、わたしはいいと思うものに
囲まれて生きていたいなってことでした。