Simple life*

見たこと聞こえたこと感じたこと思うまま

辞める時に気付くこと「仕事やめました」

今日、ひとつの節目を迎えました。
古座川町に来てから今まで続けていた仕事をやめました。

串本にある島のパン屋さん”nagi”。

今までいろんな職場を経験しましたが、仕事も人も環境も、
間違いなく1番大好きで心地よい職場でした。

古座川町に来る前は、1年間という期限を決めて来ていたので、
その1年で何しよう?と考えているとき、
こっちでnagiというパン屋に出会い、それはそれはとてもすてきなパン屋で、
ここでパン作りを学びたい!という思いが芽生えると
すぐにオーナーのところへ挨拶に行き、面接を受けていました。
そして、わたしのパンに囲まれたしあわせな生活が始まったのです。

あの時、突然京都から来たよくわからない小娘を潔く受け入れてくれた
オーナーご夫婦には本当に感謝です。

あれから、早1年・・・
思い返せば、いろんな学び・思い出がありますが、
nagiというパン屋で働いた経験はわたしの人生において
本当にかけがえのない宝物となりました。

そんな大好きな職場での仕事を終えて、今感じることは
ただただ ”清々しい” ということ。
退勤する時に「お世話になりました」とみんなに挨拶をして出てきたけれども、
また明日の朝「おはようございます」と言って、工場のドアを開ければ
みんなが「おはようー」と何気無く返事をしてくれそうな気がして。
やりきった感でもなく、感動でもなく、何とも言えない晴れやかさ。
そんな気持ちで心がいっぱい。

1日に20〜30枚ものピザを焼くことも
ばんじゅういっぱいの生地を何十個も成型することも
重い鉄板を何十枚も洗うこともとうていないんだろう。
だけど、そのことに対しての悲しさはない。
ただ、そのことが日常だった過去の日を振り返ると何とも愛しくて切ない。

何かが終わったり、何かを失ったりした時には必ず
当たり前が当たり前じゃないことに気付く。
正式には、思い出す。
どんなに楽しいことも辛いこともずっと続くなんてことはなく、
必ずどこかで終わりが来る。
”存在する” ということは、”消滅する” ということ。
命にすると、”生きる” ということは、”死ぬ” ということ。

そのことに気付いているか気付いていないか・・・
頭にあるかないかで自分の在り方は大きく変わるだろう。

だいすきなnagi。
たくさんの学びと気づきと楽しさとおいしさとやさしさと感謝と・・・
いっぱいいっぱいありがとうでした。

”ありがとう”と思える日々に感謝です。